データ分析・統計調査レポート
業種別 Googleクチコミ データ分析──「件数」と「星」はどこまで信じられるか
弁護士・税理士・司法書士・クリニック・美容外科の都内1,609事業者のGoogleクチコミを、まったく同じ手法で収集・分析した一次調査の一覧です。「税理士」がもっとも額面注意、「動物病院」がもっとも分布が素直という、業種ごとの違いが見えてきました。
📐 このサイトの立場:各業種の良し悪しを評価するものではありません。マーケティング/データ分析の視点で、Googleクチコミという数字が業種ごとにどう振る舞うかを観察し、匿名集計のみを公開します。
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Google口コミは本当に信頼できるのか?──弁護士業界65,000件のフォレンジック調査
全国6,652事務所・口コミ65,000件・投稿者60,747人を悉皆分析。操作の76%は平均★4.6の「精巧型」。一次データ公開・全国弁護士事務所ディレクトリ付き。 ▶ 読む
業種別 指標の横断比較
業種別 Googleクチコミ指標(都内サンプル・2026)
| 業種 | 事業者数 | 件数中央 | 偏在ジニ | 星平均 | 捨て垢疑い | ★5率 |
| 弁護士 | 204 | 12件 | 0.7 | 4.14 | 36% | 81% |
| 税理士 | 224 | 6件 | 0.78 | 4.64 | 46% | 95% |
| 司法書士 | 209 | 4件 | 0.79 | 4.74 | 45% | 91% |
| クリニック | 197 | 48件 | 0.69 | 4.02 | 21% | 70% |
| 美容外科 | 207 | 96件 | 0.69 | 4.23 | 31% | 75% |
| 整骨院・接骨院 | 194 | 150件 | 0.54 | 4.8 | 40% | 87% |
| 歯科 | 179 | 77件 | 0.58 | 4.55 | 38% | 81% |
| 動物病院 | 195 | 59件 | 0.42 | 4.39 | 10% | 69% |
捨て垢疑い=生涯クチコミ1件かつ非ローカルガイド(中央値)。各業種名から詳細レポートへ。数値は“疑い”を示す統計指標です。
各業種の詳細レポート
考察コラム(仮説)|サクラ口コミ市場の経済構造と、検出の限界
以下は実測データではなく、観測から導いた解釈です。断定ではありません。
なぜ捨て垢の多い業種と少ない業種があるのでしょうか。操作に使われ得るアカウントの「質」は、業種ごとの事情で変わる可能性があります。
ひとつはGoogleによる削除(消込)の強さです。医療に近い領域ほど審査は厳しいと言われ、安価な使い捨てアカウントは削除されやすく、生き残るのは履歴のある“作り込まれた”アカウント——という淘汰が働くのかもしれません。実際、クリニックや動物病院では使い捨て投稿の割合が低めでした。
もうひとつは単価です。1件の取引額が大きい業種ほど1件の集客が生む利益も大きく、手間のかかる(高コストな)アカウントに投資する合理性が生まれます。相場の決まった業種では、そこまでのコストはかけにくいのかもしれません。つまり「消込の強さ × 単価 × もともとのクチコミ量」で観測される姿が変わる、と読むことができます。あくまで可能性の提示です。
そして根本的な難しさがあります。作り込まれたアカウントは、普段クチコミを書く一般の人と見分けがつかないように作られます。私たちが「本物か作為か区別できない」のと同じ壁に、はるかに多くの情報を持つGoogle自身も直面しています。だからこそ、わかりやすい不正は削除されても、巧妙なものは残り続けます。さらに、私たちが見られるのは「削除を生き残った後」のクチコミであり、見える痕跡は試みられた量の一部にすぎません。
クチコミの件数や星は、こうした見えない力学の上に成り立っています。数字をそのまま信じず、その背後を一歩引いて見ること——本調査群が一貫してお伝えしたいのは、この一点です。
M&A・事業承継の一次調査
公表資料(国税庁法人番号・官報・国交省・厚労省)を機械的に集めて集計し、誰も数えていなかった数字を出したレポートです。
- 運送会社は、隣の会社に買われる ―― 合併で消えた711社を官報から数えた
国税庁法人番号DBの合併711社を承継先と紐づけ。買い手は同一市区町村46.7%・9割が一度きり・上場本体3.1%。官報で財務を確認した53社に赤字11社・債務超過13社。許認可・行政処分682件の集計・労務リスクをAPPENDIXに収録。
- 倒産と破産と自主廃業は、違う ―― 会社の終わり方を、法人番号と官報で数えた
倒産(民間集計・1万300件)と破産(破産法・法人8,804件)と自主廃業(登記統計・解散4万3,216社)。外側に休廃業・解散6万7,949件と登記閉鎖11万7,392社。倒産を回避して自主廃業できるのは債務を完済できる間だけ(会社法484条)。2025年の閉鎖倍増は2014年度みなし解散7万8,979社の10年後。官報に出る終わり方・出ない終わり方。
- 宿は、年に何軒売られているのか ―― 目黒区だけが公表している「承継」から数えた
統計の「旅館業の営業廃止2,817件」は廃業数ではない。東京23区で承継を月次公表しているのは目黒区だけで、15か月で新規25・廃止3・承継6(施設84に対し5.71%)。北九州・静岡・熊本・那覇の名簿を年またぎで突合すると、消えた宿の15〜23%は廃業でなく承継。承継率は自治体で7.6倍ひらき、回転が速いのは都心の小型施設。全国の宿の事業承継は年およそ500〜1,400件と推定。買い手には共立メンテナンス、大和ハウスリアルティマネジメントなどの実名。集計データをCSV公開。
- 破産した宿は、評判が悪かったのか ―― 旅館・ホテルの倒産・破産と口コミ・負債・稼働率を数えた
破産した宿43施設と、同じ町で営業している同じ業態の宿129施設の星の分布を比較。☆1は4.9%対3.4%、平均点3.68対4.07で差はあるが分布は重なり、破産側の23%は平均4.0以上。点数より大きいのは口コミ件数の差(115件対304件)。負債は最盛期売上の1.25倍=建設会社の破産の2倍。旅館の稼働率はビジネスホテルの半分で、赤字旅館は単価がむしろ高い。合併で消えた宿泊業251社と、承継前の口コミも収録。集計データをCSV公開。
- 宿は、誰に買われているのか ―― 合併275社と営業者交代113件、破産後に残った宿を数えた
宿が消える2つの経路を別々に集計。合併で消えた宿泊業275社の引き継ぎ先はグループ内117・その他事業会社95・同業45・不動産開発建設15。同一県は64.3%だが、同業が買った場合だけ県外26が県内19を上回る。2社以上を引き継いだ相手が40社・延べ104社(37.8%)。営業者が替わった記録は4自治体113件で、法人が買い手の74件のうち44.6%が複数件を引き継いだ9社によるもの。破産した宿の施設45件は閉業31・別運営で継続12。新会社を登記して事業を移す形の痕跡は見あたらず。集計データをCSV公開。
- 会社が破産すると、その後どうなるのか ―― 官報の破産公告 1万9,616社を数えた
官報の破産公告1万9,616社(司法統計の94%)の結末。4社に3社は配当ゼロの廃止・開始から130日。業種別廃止率は卸売48%〜サービス81%で売掛金・棚卸資産の比率と相関、合同会社89.6%。集会までは全国3か月、集会から廃止まで中央値19日、管財人6,596人に集中なし。集計データをCSV公開。
- 建設会社は、どう潰れるのか ―― 建設業・工務店の倒産・破産2,722社の負債・原因・日数と事業承継
官報の破産公告と倒産記事を法人番号で重ねた建設会社2,722社(2024年4月〜2026年9月)。許可業者483,823を分母にした県別の破産率は宮城・岩手・福島が10‰超。同じ年度の建設業許可の事業承継認可1,092件は破産1,116社と同じ桁。負債の中央値1.9億円、原因はコロナ融資返済31%・受注減25%・高騰16%、廃止まで159日。許可失効17,998に対し破産は6.2%。経審あり・建築・法人形態との相関、準則型私的整理と第二会社方式、29業種別の件数つき。集計データをCSV公開。
- 赤字の施設は、黒字の法人の中にある ―― 全国の社会福祉法人 21,236法人を全数調査した
社会福祉法人21,236法人・施設64,469の全数調査。経常赤字33.3%に対し債務超過0.8%。赤字施設の48.6%は黒字とされる法人の中にある。ばらつきの86.1%は同じ法人の中のちがいで、全施設が赤字の法人は7.0%だけ。黒字と赤字を分ける最大の差は人件費ではなく建物で、年商の2倍を超えると56.4%が赤字。赤字施設の34.2%は減価償却を除けば回っている=建てた時点で決まっていた赤字。特養の損益分岐となる稼働率は93〜95%で、中央値94.3%はその手前。設備資金借入の実効金利は1.09%→1.30%。集計データをCSV公開。
地域・社会の一次調査
公表統計(総務省の選挙結果・国勢調査・課税状況調)を機械的に結合して、地域の構成と社会の動きの対応関係を数えたレポートです。
音楽・文化領域の一次調査
クチコミ調査と同じ方法(公表資料を機械的に集めて集計する)で、クラシック音楽の周辺を調べたレポートです。
- 満席でも赤字になる楽団 ―― 日本のプロオーケストラ40団体の財務と指揮者
連盟加盟40団体の決算21年分・公演記録8,317件・指揮者921名。1公演あたりの支出を客単価で割った損益分岐点を本拠ホールの客席数と比べると、満席でも支出に届かない楽団が16ある。 - 芥川賞と直木賞は、何が違うのか ―― 91年・2,260作品・著者1,167名の全記録で比べた
第1回(1935年)から第175回(2026年)までの受賞作・候補作2,260件、著者1,167名、選考委員のべ3,090行を集計。最初の本から受賞までは芥川賞が中央値4年・36歳、直木賞が12年・44歳。芥川賞受賞者の53%は受賞時に他の賞を持っていない。候補になった人の6割強は、その後もう一度候補になることがなかった。全データをCSV公開。
- 日本のバイオリン(ヴァイオリン)コンクール16大会を比較 ―― 格・レベル・課題曲・参加費・入賞後の進路
16大会の入賞者3,765件・氏名2,128名を照合。大会をまたいだ人の移動、プロオーケストラ28団体569名への到達率、副賞の現金換算まで。入賞記録5,257件はCSV公開。 - バイオリン(ヴァイオリン)の値段は、何で決まるのか ―― 価格帯119件と公開在庫9,494点(10か国)と輸入統計26年分
「音大なら300万円」を裏づける記述は業界119件中0件。価格帯には産地の実体があるが、揃うのは上級帯だけ。輸入単価は上がる一方、売り場の帯は28年動いていない。同じ作り手・同じ型番の楽器を10か国63店の販売ページで1点ずつ確かめて比べると、米国は日本より2割あまり高い(日本=100で米国126・英国115)。中国系の楽器は、日本以外の棚で量産品から上位の作まで受け入れられている。
- 管打楽器のコンクール入賞者は、どこへ行ったか ―― 入賞記録をプロオーケストラ15団体の名簿と突き合わせた
管楽器・打楽器コンクール47大会の入賞記録6,577件。オーケストラに席のある楽器と無い楽器で出口がどう変わるか。教員免許(中高音楽92学科・小学校一種を出す音楽学部はゼロ)と公立採用数から進路の実数を出した。
- ピアノのコンクール入賞者は、どこへ行ったか ―― 席の無い楽器の出口を、入賞記録と免許から数えた
ピアノコンクール16大会の入賞記録4,496件。ピアノだけオーケストラ団員の列が立たない(0〜2%)こと、代わりに共演歴と教職が出口になっていることを、入賞者一人ずつの照合から出した。
- 「伝統」は誰がつくるのか ―― クレモナの再興に学ぶ、企業価値評価と属人性の見極め方
落札56,865件・国内在庫22,191件・Wayback復元16,717行。産地ブランドの値段がどう作られ、崩れ、戻ったか。楽器という「道具の値段」の側からの調査。
- 学生オーケストラ100年の選曲史
大学オーケストラ34団体・演奏記録8,997件(1926〜2026年)。毎年メンバーが入れ替わる組織が100年で何を弾いてきたか。
- 日本のアマチュアオーケストラは、いま何を弾いているか
プロを除く18,072公演・1,162団体(1918〜2026年)。定番曲の占有率、難度の推移、学生と社会人の違い。