クラシック音楽の調査の一覧(オーケストラ・コンクール・楽器の値段・アマチュアの調査13本)

日本のプロオーケストラの団員1,062人と、海外のオーケストラにいる日本人827人の経歴を集めて、学校、留学、アカデミー、コンクール、先生の門下を数えました。音大で学ぶ人や、その進路を考えている家族の方が、「上の楽団に入った人は、実際にはどこを通ってきたのか」を確かめられるようにするための調査です。
結果を短くまとめると、上の楽団に入った人ほど、出身校が東京藝術大学と桐朋学園に集まり、コンクールの入賞歴を持つ人も多くなります。ただし「いい学校」は目指す先で変わり、日本の楽団なら藝大と桐朋、海外の楽団なら留学先の音大です。楽団に入る道は国によって違い、ドイツ語圏ではアカデミーから直接入る人が多く、米国では小さな楽団を経て上がってくる人が多く見られました。
<a href="https://ai.jfsc.jp/research/orchestra-player-paths/">プロのオーケストラに入るには ── 日本の楽団の団員1,062人と、海外の楽団の日本人827人の経歴から|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「プロのオーケストラに入るには ── 日本の楽団の団員1,062人と、海外の楽団の日本人827人の経歴から」(2026年10月1日) https://ai.jfsc.jp/research/orchestra-player-paths/日本の楽団は、日本オーケストラ連盟の正会員を中心に23楽団の公式サイトの団員紹介を読みました。経歴が読めた奏者は1,062人です。経歴を載せていない楽団や、名前とパートだけを載せている楽団の団員は、ほとんど入っていません。兵庫芸術文化センター管弦楽団は、入団時35歳以下の若手が最長3年在籍する育成型の楽団で(楽団の紹介)、ページに客演の奏者も載っているため、集計から外しました。
海外は、日本オーケストラ連盟の年鑑2025に載っている「世界のオーケストラで活躍する日本人演奏家たち」を使いました。989楽団を調べ、日本人が在籍する364楽団・827人が載っている一覧です(最終更新2026年7月1日)。このうち、楽団のサイトや百科事典に経歴が載っていて読めた奏者は170人です。
経歴の文章は機械で読み取り、学校、先生、在籍した楽団(正団員か、期限付きか、アカデミーか、エキストラや客演か)、入団した年、コンクールの入賞に分けました。読み取りの誤りを抜き取りで確かめ、指示の見本をそのまま写した行や、別人の経歴を拾った行は除いています。コンクールは、本人の経歴の記載に加えて、日本音楽コンクールや全日本学生音楽コンクールなどの入賞者の名簿と、氏名と楽器で突き合わせました。
日本の楽団の段は、日本オーケストラ連盟の資料にある2024年度の収入で、上・中・下の3つに機械的に分けました。海外の楽団の格は、日本財務戦略センターの「指揮者は、どこを通って楽団の長になったのか」で使った格付け(世界の主要楽団のA格・B格)に合わせています。
表1 日本の楽団の段(日本オーケストラ連盟の資料にある2024年度の収入で、上・中・下に機械的に分けたもの。業界での一般的な評価ではありません)
| 日本の楽団の段 | 2024年度の収入 | 楽団 |
|---|---|---|
| 上段 | 10億円以上 | NHK交響楽団、読売日本交響楽団、東京都交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、東京交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、札幌交響楽団 |
| 中段 | 6億〜10億円 | 名古屋フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、九州交響楽団、群馬交響楽団、広島交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢、大阪交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団 |
| 下段 | 2億〜5億円 | 山形交響楽団、セントラル愛知交響楽団、パシフィックフィルハーモニア東京、富士山静岡交響楽団、愛知室内オーケストラ、神戸市室内管弦楽団、千葉交響楽団、岡山フィルハーモニック管弦楽団 |
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日本の楽団の団員のうち、学校が書いてある人を段ごとに数えると、上の段ほど東京藝術大学と桐朋学園の出身者が多くなります。上段(2024年度の収入10億円以上)では、学校の記載がある446人のうち、藝大と桐朋の出身者で約7割を占めます。
表2 日本の楽団の段ごとの出身校(経歴に学校の記載がある763人が対象。割合は、その段の学校の記載がある人に対するもの)
| 日本の楽団 | 学校の記載がある人 | 東京藝術大学 | 桐朋学園 | 海外の学校 |
|---|---|---|---|---|
| 上段 | 446人 | 44% | 26% | 16% |
| 中段 | 146人 | 36% | 17% | 23% |
| 下段 | 171人 | 31% | 16% | 22% |
中段と下段では、大阪音楽大学、東京音楽大学、京都市立芸術大学のように、地元や近くの音大の出身者が増えます。一方、留学した人の割合は、上の段ほど高いわけではありません。日本の上の楽団では、留学した人よりも、藝大と桐朋の出身者が多くなっています。
出身校をそろえて見ると、藝大と桐朋の出身者では、上の段ほど留学した人の割合が低くなっていました。上の段では308人中12%、中の段では77人中18%、下の段では77人中26%です。上の段の楽団には、藝大か桐朋を出て、留学をせずに国内の学校だけで入った人が多いということです。藝大と桐朋以外の日本の音大の出身者では、上の段25%(138人)、中の段28%(69人)、下の段19%(94人)で、段による差ははっきりしませんでした。留学しなかったから上の段に入れたのか、上の段に入れなかった人が留学を選んだのかは、この数字からは分けられません。割合の分母は、学校の記録がある人です。
楽器によっても違いがあります。在京の楽団のヴァイオリン奏者は桐朋の出身者が多く、チェロ、コントラバス、管楽器は藝大の出身者が中心です。
連盟の一覧に載っている827人のうち、指揮者やピアノなどを除いた奏者は804人です。国別ではドイツが352人で最も多く、米国96人、フランス47人、オーストリア42人、チェコ39人と続きます。
これを楽団の格(日本財務戦略センターが世界の主要楽団をA格・B格に分けた分類)で分けると、A格の楽団にいる奏者は92人(11%)、B格は82人(10%)で、残りの630人(78%)は格付けの外の楽団にいます。ドイツの350人に限ると、289人(83%)が地方の劇場や楽団の団員です。日本人が多いA格の楽団は、ミュンヘン・フィルとライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(各7人)、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とバンベルク交響楽団(各6人)、ベルリン・フィルとパリ管弦楽団(各5人)でした。ウィーン・フィルには載っていません。
経歴が読めた170人では、留学した人の割合が、上の格の楽団ほどはっきり高くなります。
表3 海外の楽団の日本人の経歴(経歴が読めた170人が対象。A格・B格は日本財務戦略センターの分類)
| 海外の楽団 | 経歴が読めた人 | 海外の学校 | 日本の学校 | アカデミー | 前に別の楽団で正団員 |
|---|---|---|---|---|---|
| A格 | 26人 | 85% | 62% | 19% | 23% |
| B格 | 17人 | 59% | 47% | 24% | 35% |
| 格付けの外 | 127人 | 45% | 33% | 11% | 34% |
留学先の学校を、QS世界大学ランキング(舞台芸術)2026の順位で分けると、A格の楽団にいる人のうち上位10校の出身者は22人中7人、格付けの外の楽団では57人中9人でした。格付けの外の楽団では、ランキングに入っていない学校の出身者が57人中37人を占めます。ただし、A格の楽団にもランキング外の学校の出身者が22人中8人いて、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学やミュンヘン音楽演劇大学のように、ランキングは中ほどでもA格の楽団に人を多く出している学校があります。
留学のしかたにも、はっきりした形がありました。経歴に海外の学校がある109人を、日本の学校をどこまで出てから海外へ行ったかで分けると、日本の大学(学部)を出てから海外へ行った人が47人(43%)、日本の高校を出てすぐ海外へ行った人が28人(26%)、日本の学校の記載がない人が32人で、日本の大学院まで出てから海外へ行った人は2人だけでした。日本の音大の学部を出たら、日本の大学院へは進まず、大学院やそれに当たる課程は留学先の国で学ぶ、という道が中心です。
海外の楽団の日本人の経歴から、正団員になる前に何を経てきたかを国ごとに比べると、ドイツ語圏と米国で形が分かれました。
表4 正団員になるまでの経路(経歴が読めた人が対象。日本の楽団の「エキストラ・客演の記載」は数えていません)
| 経歴が読めた人 | アカデミー | エキストラ・客演の記載 | 前に別の楽団で正団員 | |
|---|---|---|---|---|
| ドイツ語圏の楽団 | 94人 | 18% | 48% | 27% |
| 米国の楽団 | 26人 | 19% | 81% | 46% |
| 日本の楽団 | 1,062人 | 5% | ― | 19% |
ドイツ語圏では、別の楽団で正団員だった人は4人に1人です。オーケストラ・アカデミー(楽団が音大を出た若手を受け入れて育てる制度。ベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーは2年間)を経て、そのまま正団員になる人が目立ちます。アカデミーを経た人の多くは、在籍していたアカデミーとは別の楽団に入っていて、アカデミーが楽団をまたいだ育成の場として働いています。ベルリン・フィルのアカデミーを経て別の楽団に入った人も複数いました。
米国では、半分近くが別の楽団の正団員を経ています。経歴には、地方の小さな楽団を経て、より大きな楽団に移る流れがはっきり出ていました。米国の地方の楽団には、公演ごとに報酬を払う非常勤の楽団も多く、いくつもの楽団で弾きながら大きな楽団のオーディションを受ける働き方が一般的です。
正団員から正団員への移籍を楽団の格で見ると、格が上がった移籍が16件、下がった移籍が16件、同じ段の中の移籍が52件で、移籍の多くは横の移動でした。
日本の楽団では、別の楽団の正団員を経て入った人は19%です。段ごとに見ると上段が23%と最も多く、在京の大きな楽団が、ほかの楽団から人を採っている形です。移籍の内訳は、在京から在京が57件、地方から在京が47件、在京から地方が48件、地方から地方が50件でした。海外の楽団から日本の楽団に移った人は33件で、在京に15件、地方に18件です。
日本の楽団の団員について、経歴に書いてある入賞と、入賞者の名簿の両方で数えると、上の段ほど入賞歴のある人が多くなります。
表5 日本の楽団の段ごとのコンクールの入賞(漢字の氏名で入賞者名簿と突き合わせた998人が対象。段は2024年度の収入による)
| 日本の楽団 | 突き合わせた人 | 入賞(経歴か名簿) | うち名簿で確認できた人 |
|---|---|---|---|
| 上段 | 481人 | 65% | 42% |
| 中段 | 296人 | 42% | 29% |
| 下段 | 221人 | 38% | 20% |
海外の楽団の日本人は、経歴の有無に関係なく、漢字の氏名が分かる656人全員を名簿と突き合わせました。名簿で入賞が確認できたのは、A格の楽団で87人中32人(37%)、B格で74人中18人(24%)、格付けの外で495人中109人(22%)です。名簿は国内のコンクールが中心なので、若いうちに海外へ出て、海外のコンクールを受けた人は拾いにくく、実際の入賞者はこれより多いはずです。
上の楽団ほど入賞歴のある人は多いものの、上段の楽団でも3人に1人は、経歴にも名簿にも入賞が見当たりませんでした。入賞は上の楽団に入る人の多くが持っているものですが、それがなければ入れないというものではありません。
名簿で入賞が確認できた1,015人のうち、経歴に入賞を書いていたのは228人で、109人は名簿には載っているのに経歴に書いていませんでした。賞ごとに、名簿で当たった人のうち経歴に入賞を書いている人の割合を見ると、書かれやすい賞と書かれにくい賞に分かれます。
表6 書かれやすい賞と書かれにくい賞(入賞者名簿で入賞が確認できた日本の楽団の団員が対象。割合は、そのうち経歴に何らかの入賞の記載がある人)
| コンクール | 名簿で当たった人 | 経歴に入賞の記載がある人 |
|---|---|---|
| 東京音楽コンクール | 24人 | 92% |
| 日本管打楽器コンクール | 104人 | 78% |
| 全日本学生音楽コンクール | 37人 | 78% |
| 日本音楽コンクール | 111人 | 77% |
| 宝塚ベガ音楽コンクール | 26人 | 73% |
| 大阪国際音楽コンクール | 24人 | 71% |
| 日本木管コンクール | 23人 | 65% |
| 日本クラシック音楽コンクール | 82人 | 55% |
| 秋吉台音楽コンクール | 14人 | 43% |
| 日本ジュニア管打楽器コンクール | 21人 | 38% |
ジュニア(子ども・学生向け)のコンクールや、部門と年齢の区分が細かく入賞者の多いコンクールは、プロになってからの経歴にはあまり書かれません。
経歴の書き方にも違いがありました。日本音楽コンクールか東京音楽コンクールの入賞を書いている105人のうち、大阪国際音楽コンクールの入賞も書いている人は2人だけです。大阪国際音楽コンクールの入賞を書いている21人のうち、それだけを書いている人は3人で、ほとんどの人は全日本学生音楽コンクールの地区大会など、ほかの賞と並べて書いています。大きな賞を持つ人は小さな賞を書かず、そうでない人は取った賞を並べて書く、という使い分けが見えます。
在京の楽団の団員が経歴に書いている先生を楽器ごとに数えると、1人の先生の門下が占める割合は楽器によって大きく違いました。
表7 在京の楽団の門下の集まり方(経歴に先生の記載がある在京の楽団の団員が対象。一人で複数の先生を挙げる人がいるため、門下は重なります)
| 楽器(在京の楽団) | 先生の記載がある人 | 一番多い先生の門下 |
|---|---|---|
| ファゴット | 16人 | 50% |
| フルート | 15人 | 47% |
| コントラバス | 29人 | 45% |
| チェロ | 40人 | 38% |
| ホルン | 26人 | 35% |
| トランペット | 18人 | 33% |
| オーボエ | 17人 | 29% |
| クラリネット | 15人 | 27% |
| トロンボーン | 16人 | 25% |
| ヴィオラ | 36人 | 22% |
| ヴァイオリン | 128人 | 16% |
管楽器とコントラバスでは、1人の先生の門下が在京の団員の3割から5割を占めます。ただし、一つの音大で一つの管楽器を教える先生の数は弦楽器より限られ、これは「その学校に入れば、その先生に習う」ことの表れと見る方が自然です。実際、一番多い先生の門下は、ファゴット・フルート・コントラバス・ホルンのいずれも、ほとんどが東京藝術大学の出身者でした。同じ学校の出身者どうしで、特定の先生の門下かどうかで上段の楽団に入る割合を比べても、門下の人数が7〜20人と少なく、学校の違いほどはっきりした差は出ませんでした。
日本の楽団でも海外の楽団でも、上の楽団に入った人ほど、出身校が限られた学校に集まり、コンクールの入賞歴を持つ人も多くなっていました。「いい学校に入れた人が、上の楽団に入っている」と言えます。ただし、これは学校が奏者を上の楽団に押し上げたのか、もともと力のある人がいい学校に入ったのかを分けるものではありません。音大の入試が、最初の選抜の場として働いている面もあると考えられます。
その「いい学校」は、目指す先によって変わります。日本の上の楽団を目指すなら東京藝術大学と桐朋学園で、留学した人の割合は上の段でも高くありません。海外の上の楽団では留学した人が多く(A格で経歴が読めた26人のうち22人)、ドイツ語圏の楽団ならドイツ語圏の音大とアカデミーを通る人が多く、米国の楽団なら米国の音大を出て小さな楽団から上がっていく人が多く見られます。ただし、日本の楽団で留学した人が少ないのは、日本の楽団を目指す人が初めから留学を選ばないためである可能性もあり、留学が日本の楽団で不利になるとまでは言えません。
この調査には限界があります。経歴を公開していない楽団や団員は入っていません。経歴は本人が書く紹介文で、すべてを書いているとは限らず、エキストラとして一度弾いただけの楽団を「共演」と書いている例もあります。入賞者の名簿はすべてのコンクールを網羅しておらず、同じ名前の別人を拾わないよう氏名と楽器の一致を条件にしたため、実際より少なく数えている可能性があります。
Q. 日本のプロオーケストラの団員は、どこの音大の出身が多いですか。
経歴に学校が書いてある日本の楽団の団員のうち、東京藝術大学の出身者が39%、桐朋学園の出身者が22%でした。2024年度の収入が10億円以上の上段の楽団では、学校の記載がある446人のうち、藝大44%・桐朋26%で、約7割を占めます。中段・下段の楽団では、地元や近くの音大の出身者が増えます。
Q. 日本のオーケストラに入るのに、留学は必要ですか。
日本の楽団の団員で海外の学校に留学した人は19%で、上段の楽団でも16%でした。日本の上の楽団に入った人に多いのは、留学よりも藝大・桐朋の出身者です。ただし、日本の楽団を目指す人がもともと留学を選ばない可能性もあり、留学が不利になるとまでは言えません。
Q. 海外のオーケストラにいる日本人は、どの楽団に多いですか。
日本オーケストラ連盟の一覧では、海外の楽団にいる日本人の奏者は804人で、ドイツが352人と最も多くいます。世界の主要楽団(A格・日本財務戦略センターの分類)にいるのは92人(11%)で、78%は地方の劇場や楽団など、格付けの外の楽団にいます。
Q. 海外のオーケストラに入った日本人は、どこで学んでいますか。
経歴が読めたA格(世界の主要楽団。日本財務戦略センターの分類)の楽団の日本人26人のうち85%が海外の学校で学んでいます。上位10校(ジュリアード音楽院、英国王立音楽大学、パリ国立高等音楽院、ウィーン国立音楽大学など)の出身者もいますが、ベルリンやミュンヘンなど、ドイツ語圏の音大の出身者も多くいます。
Q. オーケストラに入るのに、コンクールの入賞は必要ですか。
上の楽団ほど入賞歴のある人は多く、日本の上段(2024年度の収入10億円以上)の楽団では、名簿と突き合わせた481人の65%に、経歴か入賞者名簿で入賞が確認できました。ただし、上段でも3人に1人は入賞が見当たらず、必須ではありません。
Q. オーケストラ・アカデミーを経て楽団に入る人は多いですか。
海外の楽団の日本人では、アカデミーを経た人が14%で、ドイツ語圏の楽団では18%でした。アカデミーを経た人の多くは、在籍したアカデミーとは別の楽団に入っています。日本の楽団の団員では5%でした。
Q. 海外のオーケストラを目指す場合、日本の大学院に進んでから留学するのですか。
経歴に海外の学校がある海外の楽団の日本人109人のうち、日本の大学院まで出てから海外へ行った人は2人だけでした。日本の大学(学部)を出てから海外へ行った人が47人(43%)、日本の高校を出てすぐ海外へ行った人が28人(26%)で、大学院やそれに当たる課程は、留学先の国で学ぶ人がほとんどです。
<a href="https://ai.jfsc.jp/research/orchestra-player-paths/">プロのオーケストラに入るには ── 日本の楽団の団員1,062人と、海外の楽団の日本人827人の経歴から|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「プロのオーケストラに入るには ── 日本の楽団の団員1,062人と、海外の楽団の日本人827人の経歴から」(2026年10月1日) https://ai.jfsc.jp/research/orchestra-player-paths/日本の楽団:日本オーケストラ連盟の正会員を中心とする楽団の公式サイトの団員紹介(団員の一覧と個人のページ)。経歴が読めた奏者1,062人。経歴を載せていない楽団・名前とパートだけの楽団の団員は入っていません。兵庫芸術文化センター管弦楽団は、入団時35歳以下・最長3年の育成型の楽団で、ページに客演の奏者も載っているため除きました。指揮者・音楽監督・事務局・ピアノ・作曲は奏者から除きました。
海外の楽団:日本オーケストラ連盟の年鑑2025「世界のオーケストラで活躍する日本人演奏家たち」に載っている364楽団・827人(指揮者などを除く奏者804人)。経歴は、各楽団の公式サイトの団員ページと、本人の百科事典の記事から取りました(経歴が読めた奏者170人)。
経歴の文章から、学校(日本・海外)、先生、在籍した楽団と立場(正団員/期限付き・試用期間/アカデミー/エキストラ・客演/ユース楽団)、入団した年、コンクールの入賞を機械で読み取りました。「〜と共演」「〜で演奏」のように在籍を明記していない楽団はエキストラ・客演とし、正団員には数えていません。読み取りの見本の文言をそのまま写した行、別人の経歴を拾った行は除きました。
楽団のサイトで本人のページを探す際は、姓の一致に加えて名の読みや楽器を確かめ、別人と判断したものは除きました(海外で19人)。楽団名の書き方の違い(現地語・英語・旧名・合併前の名前)は同じ楽団として寄せ、音楽祭の楽団・ユース楽団・四重奏団・合唱団・劇場やホールは「前に在籍した楽団」に数えていません。
日本の楽団の段は、日本オーケストラ連盟の資料にある2024年度の収入の大きい順に、対象の楽団を3等分しました。海外の楽団の格は、日本財務戦略センターが世界の主要楽団を分けた分類(A格・B格)で、それ以外は「格付けの外」としています。いずれも業界での一般的な評価ではありません。
日本音楽コンクール、全日本学生音楽コンクール、東京音楽コンクール、日本管打楽器コンクールほか、各コンクールが公表している入賞者の一覧(33,309行)と、漢字の氏名の完全一致かつ楽器の一致で突き合わせました。同姓同名の別人を拾わないための条件なので、実際の入賞者より少なく数えている可能性があります。ローマ字だけの氏名は突き合わせていません。
経歴に書かれた先生の名前は、敬称や「〜に師事」を外し、旧字体を新字体にそろえて数えました。一人で複数の先生を挙げる人がいるため、門下の割合は重なります。本文では先生の個人名は掲載していません。
本稿は、各楽団の公式サイトや公開資料に掲載された経歴を機械的に収集・集計・分析したものであり、特定の奏者・楽団・学校・先生についての評価ではありません。個々の奏者の氏名は掲載していません。
経歴は本人や楽団が公開している紹介文に基づくもので、すべての経歴が書かれているとは限りません。
同姓・同名の別人の取り違えや、読み取りの誤りが含まれている可能性があります。お気づきの点がありましたら、お問い合わせよりご連絡ください。速やかに確認のうえ対応いたします。